＊移動運用が
　　おっくうな方も安心＊
ＪＧ１ＫＴＣの「アウト・ドア流」
寒い季節の移動運用の楽しみ方


寒い季節の移動運用の楽しみ方
　アウト・ドア誌面読者の方から「冬は移動運用お休みします」と寒い季節になると寂しいメールが届きます．確かに，寒い時期の移動運用はとてもおっくうになりがちです．寒い時期なりに気張らず楽々スタイルで楽しむのもＦＢです．
寒い季節だから，寒い季節だけの魅力もいっぱいあります．まずひとつ，さわやかな青く澄みきった大空を思い出してください．感動ものですよ．空気が澄んで視界も良く，山頂など見晴らしのよいところへ移動すれば，こんな遠くが見えるのと驚くこと間違いなしです．
東京と神奈川の県境に位置する都民のオアシスでもある陣馬山（８５７ｍＨ）へ移動したときのこと，正面には白い帽子をかぶった雄大な富士山が鎮座し，左手奥にはなんと横浜ベーブリッジが光り輝いているではありませんか．もうびっくりでした．さらに,筑波山までもはっきりと望むことが出来ました．暖かい季節にやっとの思いで登頂しても，恥ずかしくて雲に隠れていた富士山も今の季節なら綺麗に望むことができるのです．
この季節は，移動運用で応答率もさらにアップします．
また，これまで継続して楽しんできた移動運用を寒いからと言ってやめてしまうのもアウト・ドア派ハムの名折れと言うものです．
そこで「アウト・ドア流」寒い季節にピッタリの移動運用の楽しみ方を簡単にアドバイスします．

●軽量装備で手軽にらくらく
移動運用にもいろいろな楽しみ方がありますが，しっかりした装備だけが移動運用ではありません．移動運用のスタイルも，その目的や季節によって大きく異なっていてあたりまえなのです．
本格的な移動サービスならまだしも，多くの皆さんとの交信を楽しむ移動運用や寒い季節の移動運用はハンディ・トランシーバーやポータブルトランシーバー１台で十分に楽しむことができます．
寒い季節，屋外での設営や撤収などの作業はできるだ短時間で完了したいですね．工具不要のアンテナやコンパクト無線機など，便利な商品を活用，便利に改造などして手軽にらくらく移動運用をぜひ楽しみましょう．

●低山移動で足取り軽く
山岳移動となると，本格的な登山と誤解されがちですが，移動運用は低山でも立派な山岳移動です．
一般的に無線運用をメインに楽しむのが山岳移動運用と言われています．ですから危険を伴うような高峰への無理な登山はさけて，寒い季節には特に近郊の山々から声を出してはいかがでしょうか． 低山でも立派な山岳，カサコソと落葉を踏み日だまりの中でのんびりとＱＳＯというのも魅力的です．
標高という自然のタワーから発射される電波は，固定からの運用よりも何倍も驚くほどに遠くまで届きます．Ｖ・ＵＨＦ帯でも広い地域の方との交信が楽しめます．
健康維持と合わせてハイキング感覚で，足取り軽く山岳移動運用を楽しんでみませんか．

●モービル活用でぬくぬく移動
移動運用のスタイルは様々，モー ビルに無線機を設置し，峠や高所へ移動して車の中から運用するのも立派な移動運用です． 寒い季節，無理してロケーションのよいポイントへ徒歩で行くより も，車で行けるポイントで車内から運用するのもＦＢです．
山岳移動も途中までのモービル活用で，手軽にらくらく楽しめます． もっと楽して，車内からのぬくぬく移動運用もいかがでしょうか． コーヒー片手に，ホームシャックからの運用のようにのんびりＱＳＯもまた魅力的です．発電機で，電気ポットでお湯を沸かすのも今の季節では最高．交信局から，室内からの運用ですかとのお尋ねも．交信局がびっくりします．
この移動運用は，一度やったらやめられなくなること間違いなしです．移動運用ってこんなに簡単，こんなに手軽なの，こんなに多くの局に呼ばれるの？と感動するに違いありません．

●計画・装備をしっかりと
いくら手軽・気軽と言ってもこの季節の移動は特にガイドブック等で下調べを十分行い無理のない計画をたてましょう．冬場は，日暮れも早いので余裕を もった時間配分が必要です．山岳移動なら装備も防寒対策を充実し，体力の温存が不可欠です．いざと言うときのことも考えた万全の計画・装備で臨みたいものです．モービル移動なら滑り止めは必携です．

●天気のいい日を選ぶこと
寒い季節の移動運用は，天気のよい日を選ぶのが必須です． 天気予報で，運用予定日の天候をチェックし悪天候ならば取りやめる決断も必要です．
山岳移動なら日だまりの中の移動運用が最高です．モービルなら雪の降る中，町明かりを眺めながら車内からの移動運用もロマンチックですが…．

●テクニックにおぼれない
冬道のドライビングはあなたのセ ンスが光ります．冬用タイヤにしたからと言っても油断大敵です．急ブレーキ，急ハンドルなど急のつく操作は厳禁，安全第一の優しいマナーで楽しい移動運用にしましょ う．
●必ず応答率がアップ
自然のタワー（標高）の威力は，高出力よりも優ると言っても過言ではありません．広範囲の地域の多くの局と交信できます．寒い季節には移動運用する局も残念ながら少なくなり，低山への移動運用でも運用局の注目度がグ〜ンとＵＰします．さらに風景などのインフォメーシ ョンをプラスすと，注目度抜群にＵＰ，さらに多くの局と交信できると言っても過言ではありません．
特別なＱＳＬカードの発行など創意工夫でさらにパイルアップ間違いなしです．移動運用局が少ない寒い季節ほど応答率がアップするのです．
ぜひ移動運用を楽しんでください．春がそこまで来ています．ガンバレ！


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